企業版ふるさと納税は、寄附額の大きさではなく「継続年数」と「接点の深さ」で評価すべき段階に入っています。本記事では内閣府公開データと当協会独自調査をもとに、継続率と関係深化スコアという2軸で自治体を評価する方法を解説します。寄附額ランキングでは見えない「関係が続く自治体」の共通点が分かります。
目次
なぜ寄附額ランキングでは本質を見誤るのか
寄附額上位の自治体には、単年の大型案件や返礼的な企業PRで一時的に寄附が集中するケースが含まれます。しかし企業側が本来期待するのは、地域との継続的な関係構築やCSR・人材交流の実質的な成果です。寄附額のみを指標にすると、1回限りの取引を「成功」と誤認するリスクがあります。
関係深化スコアの算出方法(注釈付き)
当協会では以下の計算式を用いています。
- 継続年数(内閣府公開実績データより算出)
- 年間接点回数(視察・イベント参加・再寄附申請などの協会独自調査)
- 関係深化スコア=継続年数 × 接点回数(重み付けは直近3年のデータを優先)
この算出式により、単年の寄附額では測れない「関係の濃度」を数値化しています。
継続率が高い自治体に共通する傾向
個別自治体名での順位付けは、年度ごとの変動要因が大きく断定的なランキングとしては提示していません。代わりに、継続率上位にある自治体に共通する傾向を整理します。
- 寄附企業の担当者と年1回以上の対面接点を設けている
- 寄附用途を事業報告書やメディアで具体的に発信している
- 食や観光資源を活用した交流機会(視察・体験イベント)を継続的に提供している
スコアを高める3つの施策
関係深化スコアを高めるには、接点回数を意図的に設計することが有効です。
- 出版・メディア露出による自治体の取り組みの継続的な可視化
- 発信力のある人材との協業による企業担当者への情報到達率向上
- 一流シェフと地域食材を組み合わせたガストロノミーイベントによる企業幹部と自治体担当者の直接対話機会の創出
特にガストロノミーイベントは、寄附後の関係を「数字」から「体験」に変える効果があり、再寄附率向上に寄与する実例が見られます。
相談で得られるマッチングリストの内容
自社の寄附先が継続率・関係深化の観点でどの段階にあるかを把握したい企業担当者様には、算出式に基づく簡易診断と、継続性の高い自治体とのマッチングリストをご提供しています。
まずは自社の寄附実績を関係深化スコアで棚卸しすることから、次年度の方針検討を始めてみてはいかがでしょうか。ご関心のある自治体・企業様は、当協会までお問い合わせください。

