駅から歩いて水辺まで行ける道があっても、ただ通り過ぎるだけなら、街にいる時間は短いままです。腰を下ろせる場所があり、沿道の店や人と接点が生まれたら、その道は「移動のための空間」から「過ごしたくなる場所」へ変わるかもしれません。復興で整えた道路や堤防を、その先の街の暮らしにどう生かすのか。あなたの地域では、整備した公共空間を使いこなせているでしょうか。
要点3つ
- 国土交通省は2026年11月19日、宮城県石巻市で第15回「マチミチstudy現地勉強会」を開催します。
- 石巻市では復興まちづくりで整えた道路や堤防・水辺を生かし、官民で「歩きたくなる」まちなかづくりを進めています。駅前通りでは、市民と居場所をつくる社会実験も行っています。
- 自治体職員、民間事業者、研究機関などが対象。定員50人、参加無料で、申込期限は11月10日17時です。ただし現地までの旅費・交通費は自己負担です。
概要――「つくった後」の公共空間を見に行く
国交省は2018年度から、居心地がよく歩きたくなるまちなかづくりの先進事例を視察し、担当者同士で意見交換する「マチミチstudy現地勉強会」を開いています。今回の舞台は石巻市。国交省によると、同市は復興まちづくりで整備された道路や堤防などを使い、エリアプラットフォームを中心に官民連携で試行錯誤を重ねています。
勉強会は11月19日13時から18時まで、みやぎ生協文化会館アイトピアホールで対面開催されます。対象はウォーカブルなまちづくりに関心のある自治体職員、民間事業者、学術研究機関など。申込は先着順で、定員に達すれば締め切られます。プログラムの詳細や参加申込は、下記の国交省の一次資料で確認してください。
地方創生への意味――自分の地域に置き換えると
ここからは協会の見方です。道路や水辺の整備は完成が終点ではありません。住民が立ち寄れるか、歩く途中に商いがあるか、地域外から来た人がまた訪れたくなるか。使われ方まで見て初めて、公共投資が地域の日常と交流につながります。石巻の事例が示す論点は、復興の経験を「記念すべき完成」で止めず、街の次の使い方を官民で探ることにあります。
たとえば自分の地域に新しい駅前広場や川沿いの遊歩道があるなら、平日と休日、昼と夕方で誰が使い、どこで足を止めているかを比べられます。石巻での成果が自地域でも再現できると決まったわけではありません。だからこそ「空間を整えた後に何を試すか」という手順を学ぶ価値があります。
自治体・地域事業者が確認したい行動
- 場所を一つ決めて観察する:駅前通りや水辺など、対象区間を明確にし、通行量だけでなく滞在時間、立ち止まる場所、空き店舗との位置関係を記録する。
- 管理者と利用者を同じ地図に載せる:道路・河川の管理者、商店街、沿道事業者、住民団体を確認し、社会実験の窓口を整理する。
- 小さく試して測る:椅子や日陰、仮設の出店などは、必要な許可を確認したうえで期間を決めて試し、利用者数、滞在、店への回遊を前後で比べる。
- 石巻の実践を直接聞く:関心があれば国交省の案内を読み、11月10日17時までに先着順の申込を検討する。
一次資料
国土交通省「マチミチstudy現地勉強会in石巻を開催します!」
発表日:2026年10月19日
発表主体:国土交通省

